不要なモノを丁寧に手放したことで再び咲き始めた十月桜の実話~滞っていた「氣」が動き出す~
1.中古物件との出会いから始まった、新しい挑戦
ある30代の男性(Aさん)が、脱サラをしてキノコの菌床栽培を始めることになりました。選んだ場所は、かつて塾として使われていた中古物件。空調設備が整い、近隣には賑わうパン屋さんもあるなど、新しい事業を始めるには絶好の条件が揃っていました。
しかし、その建物には、前主が遺していった「過去の断片」が色濃く残されていたのです。
2.「手放す」ことから始まった、一ヶ月の対話
Aさんがまず着手したのは、残置物の整理でした。生徒たちが使っていた机や椅子、文具などの事務的なものは比較的スムーズに片付きましたが、Aさんの手を止めさせたのは、感情や思い出が染み付いていると感じられるモノたちでした。
かつての看板、手作りの盆栽棚、そして愛犬を見送った後に遺された大きな犬小屋……。
「これらには、大切な念が宿っているのではないか」 そう感じたAさんは、決して乱暴に扱うことはしませんでした。一つひとつ丁寧に分解し、「お疲れ様でした」と心の中で声をかけながら、一ヶ月以上の時間をかけて、静かに、そして大切に手放していきました。
3.十年越しに「十月桜」が咲き誇る
その場所には、塘路に面した庭の片隅に一本の「十月桜」が植えられていました。春と秋、年に二度花を咲かせる珍しい桜です。 不要なモノをすべて取り去り、庭を整え、ようやく空間がスッキリと清まった10月のこと。その桜は、息を呑むほど見事な花を咲かせたのです。
ある日、その桜を愛おしそうに見つめるご高齢の男性がいました。Aさんが声をかけると、その方は驚いた表情でこうおっしゃったそうです。
「10年以上この道を散歩していますが、こんなに綺麗に桜が咲いたのは、初めて見ました」
花粉症で春のお花見ができないその男性にとって、秋に咲き誇るその桜は、何よりの贈り物となったのでした。
4.植物が感じ取った「氣」の循環
長年、満足に花を咲かせられなかった十月桜が、なぜ急にこれほどまでの輝きを取り戻したのでしょうか。
それは、庭や建物を占領していた不要なモノ、そしてそこに停滞していた「古い氣」が取り除かれたからではないかと、私たちは考えています。 淀みが消え、新鮮な氣が循環し始めたことで、植物という繊細な生き物がその変化を敏感に感じ取り、生命力を爆発させたのではないでしょうか。
結びに:丁寧に手放すことで、新しい風を呼ぶ
十月桜が教えてくれたのは、「正しく手放せば、空間も、心も、生命も、本来の輝きを取り戻す」という真理です。
目に見える劇的な変化はすぐには現れないかもしれません。しかし、家庭や職場の「淀み」を丁寧に取り去ることで、氣の流れは確実に変わり、家族の雰囲気や仕事の運氣は高まっていきます。
「供養捨離」が、あなたの人生に新しい風を通す、そのささやかなきっかけになれば幸いです。